新代表メッセージ
震災後いちはやく始まったプロジェクトFUKUSHIMA!の活動も、この2015年春、5年目を迎えます。一口には言い表すことのできない経験をして来た福島で、今だからこそ、生み出せる新しい文化があるのではないか。そのような思いで今年も、夏の福島でのフェスティバル開催を目指して動き出しています。
文化を生み出す、などと言うと大袈裟だとかおこがましいといわれるかもしれません。けれど、福島は、「もしかしたら日本で一番面白い場所になるかもしれない。それどころか、あたらしい歴史の幕開けになるかもしれない」という当初の予感は、この4年間の活動を通して少しづつ手ごたえとなり、今や実感に変化しています。
進化しつづけるプロジェクトFUKUSHIMA!ですが、今年は運営組織でも変化いたします。これまでの大友良英さん、遠藤ミチロウさん、和合亮一さんの代表3人体制から移行して、僭越ながら私が新代表を拝命いたしました。
私にとって福島は、高校を卒業するまでの18年間を過ごし、今も両親や大切な友人たちが暮らす場所です。その福島が見舞われた震災と原発の事故を受けて、集まった有志のメンバーたちとともに、私もプロジェクトの立ち上がりから活動してきました。3人の前代表から私1人への引き継ぎは、重責に過ぎるというのが正直なところですが、「FUKUSHIMAをポジティブに転換していく」という途方も無いような目的はまだまだ道半ば。永い道程だからこそ、世代交代も試みながらの新体制だと理解しています。プロジェクトのメンバー、フェスティバルなどに参加してくださるみなさん、様々な形で支援をくださるみなさんの力を借りながら、少しでもその目的を推し進められるよう、尽力していきたいと思います。 もちろん大友良英さん、遠藤ミチロウさん、和合亮一さんにはこれまで同様、いえ、ある面では一層深く内容に関わっていただきますので、これまでのプロジェクトに関わって来てくださっているみなさまもどうぞ安心して今後の展開にご期待ください。
たくさんの仲間とともに未来を見据えて福島の中だけでなく、日本全国、そして世界に向けて、福島発の文化をより強力に発信していきます。フェスティバルだけでもありません。これまでのプロジェクトから生まれてきた「福島大風呂敷」や、独自のメディア「DOMMUNE FUKUSHIMA!」、他にもどんどん新しい試みを行っていきます。
新体制になったプロジェクトFUKUSHIMA!にも、どうかこれまで同様、お力添えをよろしくお願いします。
プロジェクトFUKUSHIMA!新代表/ディレクター
山岸清之進