古川日出男の朗読空間 「東へ北へ2013」ーアサヒ・アートスクエアより

2013.8月10日 SAT

呼びかける、「東へ北へ」と。
ひとつの想いを念で届ける。隅田河畔から。
踊り奏で歌い読む。

【コメント】
この日本列島のどこにいても、東という方角はあり、北という方角はあります。
その二つの方角が重なるであろう土地に向かって、小説家が朗読し、ダンサーが踊り、音楽家たちが奏でて歌ったのが前回2011年7月の『東へ北へ』(SARAVAH東京にて開催)でした。義捐金を送らずとも、念を、すなわち義捐念を送れる――。そんな覚悟もありました。
今度も僕の大著『聖家族』と、もう1作、『馬たちよ、それでも光は無垢で』を素材に、朗読のための進化した「空間」を新たに墨田河畔に現出させます。強力なメンバーを呼び集めて。
                   古川日出男
【イベント概要】
震災後、福島出身の小説家・古川日出男がはじめて行った朗読イベント「東へ北へ」。東北六県を描き出した大著『聖家族』の自らの朗読に、深い親交のあるダンサー・黒田育世(BATIK)、ミュージシャン・松本じろ、小島ケイタニーラブの即興的表現を交え、東北への想いを静かに強く呼びかけました。
あれから2年、震災直後に東北を目指し、思いを綴った自著『馬たちよ、それでも光は無垢で』を加え、共演者として新たに、同郷の音楽家・大友良英、女優・北村恵を迎え、朗読×舞踏×音楽×演劇を通じ、東へ北へ思いを届けます。
【出演者プロフィール】

古川日出男 / Hideo Furukawa
小説家。1966年、福島県郡山市生まれ。この5月に決定打となる大作『南無ロックンロール二十一部経』(河出書房新社)を発表。また6月には初の絵本『コレクションさん』(画・後藤友香、青林工藝舎)も上梓。その他の代表作に、東北六県の七〇〇年間の歴史を徹底した文学的ハイブリディティで浮き彫りにしたメガノベル『聖家族』(集英社)、東日本大震災直後の福島での旅が綴られる『馬たちよ、それでも光は無垢で』(新潮社)等がある。CDブック『春の先の春へ』(左右社)を始めとする朗読CD、DVDも多数リリース。また管啓次郎、小島ケイタニーラブ、柴田元幸との共同プロジェクトとして朗読劇『銀河鉄道の夜』を制作し、2011年末より国内各地で上演している。
小島ケイタニーラブ / Kojima Keitaney Love
歌手。本名:小島敬太 or 寶莱敬太(ほうらいけいた)。バンドANIMAのボーカルやソロとしてWEATHER/ HEADZより4枚のアルバムをリリース。また、2012年より作家・古川日出男、詩人・管啓次郎、翻訳家・柴田元幸と朗読劇『銀河鉄道の夜』を日本各地で公演。同年10月発売の初のソロアルバム『小島敬太』では、同・朗読劇の主題歌「フォークダンス」など、文学性の高い歌詞と中性的な声が各媒体で取り上げられた。他にも、めいりん(fromくもりな)とのユニット「トワイ」や、Rocket or Chiritori、作家・温又柔とのコラボレーションなどジャンルを横断し、活動の幅を広げている。www.keitaney.com
北村恵 / Megumi Kitamura
役者。1980年、千葉県出身。フリーでの7年間の活動を経て、04年より劇団ワワフラミンゴに参加。企画・制作・出演と多角的な立ち位置で年に2回の公演をコンスタントに行う。また昨年より、同級生の小島ケイタニーラブに導かれ古川日出男率いる朗読劇「銀河鉄道の夜」にも仲間入りしている。次回出演作:芸劇eyes番外編『God save the Queen』9月12日(木)~16日(月)東京芸術劇場シアターイースト(出演団体:ワワフラミンゴ、うさぎストライプ、タカハ劇団、鳥公園、Q)http://wawaflamingo.com/
黒田育世 / Ikuyo Kuroda
BATIK主宰、振付家・ダンサー。6歳よりクラシックバレエをはじめる。谷桃子バレエ団に所属しながら97年渡英、コンテンポラリーダンスを学ぶ。00年より伊藤キム+輝く未来で活動。02年にBATIKを設立。カンパニーでの活動に加え、古川日出男、飴屋法水、笠井叡、野田秀樹などさまざまなアーティストとのクリエーションも多い。映画『告白』(中島哲也監督/10年)への出演も話題となった。http://batik.jp
松本じろ / Jiro Matsumoto
76年奈良生まれ。4歳からピアノ、7歳からヌンチャク、9歳からギターを始める。95年、パフォーマー丹野賢一の作品に音楽としての参加を期に舞台に関わりだし、今まで多くの舞台作品の音楽や何やかんやを手掛ける。また自身の演奏活動においては、国内外問わず、多くの劇場、ライブハウス、老人ハウス、少年院等で演奏。現在はアルコール唱歌集団「Underground Reservation」(CD発売中)の他に、ギタリストのスカンクとのギターギターバンド「BANESENPAI」で活躍中。
大友良英 / Yoshihide Ootomo
音楽家。1959年、横浜生まれ。十代を福島市で過ごす。常に同時進行かつインディペンデントに多種多様な作品をつくり続け、その活動範囲は世界中におよぶ。映画音楽家としても数多くの映像作品の音楽を手がけ、その数は70作品を超える。近年は「アンサンブルズ」の名のもとさまざまな人たちとのコラボレーションを軸に展示する音楽作品や特殊形態のコンサートを手がけると同時に、障害のある子どもたちとの音楽ワークショップや一般参加型のプロジェクトにも力をいれている。2011年の東日本大震災を受け、遠藤ミチロウ、和合亮一とともにプロジェクトFUKUSHIMA! を立ち上げる。現在NHKの朝の連続ドラマ「あまちゃん」の音楽で多忙を極める。著書に『MUSICS』(岩波書店)、『大友良英のJAMJAM日記』(河出書房)、『ENSEMBLES』(月曜社)『クロニクルFUKUSHIMA』(青土社)『シャッター商店街と線量計』(青土社)等。http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/

【予約】http://furukawahideo2013.net/ticket/
【お問合せ】info@furukawahideo2013.net
【公式WEB】http://furukawahideo2013.net

出演者:
古川日出男
小島ケイタニーラブ
北村恵
黒田育世
松本じろ
大友良英
料金: 前売 3,800円 (+1D別)/ 当日4,200円 (+1D別)
場所: アサヒ・アートスクエア
主催: 企画・制作: Pool Side Nagaya(poolsidenagaya.com)
後援: 集英社 新潮社 プロジェクトFUKUSHIMA!